
SNS運用で成果を出したいのに、企画がなかなか刺さらない。
投稿しても「悪くないけど伸びない」このモヤモヤ、あなたも感じていませんか。
実は、SNS運用で企画が当たらない一番の理由は、アイデア不足ではありません。
本当の原因は「企画の前段階のリサーチ」が足りていないことです。
だからこそ、SNS運用と企画とリサーチをひとつのセットとして設計すると、投稿の精度が一気に変わります。
今回は、ネットマーケティングの現場で多くの企業を支援してきた立場から、企画を強くするリサーチの鍛え方を
できるだけわかりやすくお伝えします。
Contents
■SNS運用の成果は「企画」ではなく「リサーチ」で決まる
まずお伝えしたいのは、SNS運用で目に見える差がつくのは、投稿そのものよりも企画の前段階、
つまりリサーチの質だということです。
なんとなく思いつきで企画を作ると、
・誰に向けた投稿か曖昧
・何をゴールにするか不明確
・結局、伝わらない内容になる
といった状態になりやすくなります。
一方で、企画前にリサーチを挟むと、「誰の」「どんな課題を」「どの切り口で」解決する投稿にするかが明確になります。
ここが整理されるだけで、企画の説得力は目に見えて変わります。
■SNS運用の企画を強くするリサーチ手順5ステップ
ここからは具体的に、企画を強くするリサーチ手順を5ステップで整理していきます。
●ステップ1:目的とKPIを一言で言語化する
最初にやるべきリサーチは、外部ではなく「自社の目的」です。
・採用強化のためのSNS運用なのか
・認知向上がゴールなのか
・問い合わせ数を増やしたいのか
この目的によって、見るべき数字も企画の方向性も変わります。
ここが曖昧なまま企画を考えると、上司にも現場にも響かない企画になりがちです。
●ステップ2:自社アカウントの現状をリサーチする
次に、自社アカウントを丁寧にリサーチしていきます。
・直近3か月で反応が良かった投稿
・保存やシェアが多かった投稿
・逆にまったく反応がなかった投稿
これらを一覧にして眺めると、
「ウケるパターン」と「スベるパターン」が
少しずつ見えてきます。
SNS運用では、この現状分析が企画の“土台”になります。
●ステップ3:生活者インサイトをリサーチする
次は、ターゲットの頭の中をできるだけ具体的にリサーチします。
・口コミサイトのレビュー
・Xの生のつぶやき
・営業やカスタマーサポートの声
こうした情報から、
「何にイラッとしているか」「本当はどうなりたいと思っているか」
といった感情を拾っていきます。
企画の強さは、このインサイトの深さでほぼ決まると言っても過言ではありません。
●ステップ4:競合・類似アカウントをリサーチする
次に、競合や類似業界のSNS運用を企画目線でリサーチします。
・どんな企画フォーマットが多いか
・どの投稿が特に伸びているか
・コメント欄でどんな反応が出ているか
ここで重要なのは、
「真似するため」ではなく「市場で刺さっている文脈を知るため」のリサーチだと位置づけることです。
その上で、あなたの会社ならどの企画なら差別化できるかを見極めていきます。
●ステップ5:リサーチ結果から“課題仮説”をつくる
ここまでのリサーチをまとめると、自然と「課題の輪郭」が見えてきます。
たとえば、
・若手求職者は“リアルな職場感”を知りたい
・既存顧客は“使いこなし事例”を求めている
・見込み客は“他社との違い”がわからない
このような課題仮説を一文で言語化しておくと、企画ブレイクダウンが一気に楽になります。
企画案は、「この課題を、どの切り口で、どのフォーマットで解決するか?」と逆算して組み立てていくイメージです。
■リサーチした情報を企画に落とし込むコツ
ここまでリサーチをしても、企画に変換できないと意味がありません。
そこで、実務で使いやすいコツを2つだけお伝えします。
●コツ1:1投稿1メッセージで設計する
企画が弱く見える理由の多くは、「伝えたいことを詰め込みすぎ」というシンプルな問題です。
リサーチで拾った情報を全部盛りにするのではなく、1投稿で伝えるメッセージはひとつだけに絞ると、
SNS運用の企画は一気にわかりやすくなります。
●コツ2:必ず“ひとりの顔”を思い浮かべて企画する
リサーチしたターゲット情報を「属性のリスト」で終わらせず、ひとりの人物像に落とすことも重要です。
・年齢
・職種
・普段見ているメディア
・どんな場面で悩みを感じるか
ここまで解像度を上げてから企画すると、コピーの一言、オープニングの3秒まで自然と変わってきます。
■まとめ|強い企画は必ず“強いリサーチ”から生まれる
SNS運用で成果を出す企業は、例外なくリサーチの精度が高いです。
・目的とKPIを一言で言語化する
・自社アカウントの現状を整理する
・生活者インサイトを深掘りする
・競合・類似アカウントを観察する
・課題仮説から逆算して企画を作る
この一連の流れをチームの標準プロセスにしてしまえば、
「なんとなく思いつきで投稿するSNS運用」から「課題発見から逆算された企画が並ぶSNS運用」へ
確実に変わっていきます。
もし、あなたのチームでリサーチの型がまだ決まっていないなら、今日お伝えした5ステップを、そのままチェックリストに落として次の企画会議から使ってみてください。
きっと、「企画が弱い」のではなく「リサーチの設計を少し変えるだけでよかった」と実感できるはずです。




