SNS担当者が知っておくべき「KGIとKPIのズレ」自社運用の指標管理とは？

SNS自社運用の「頑張っているのに成果が出ない」原因

SNSを自社運用しているあなた、きっとこんな経験があると思います。
「投稿頻度は増やしているのに、なぜか結果が出ない」
「上司から“もっと数字で説明して”と言われて困った」

実は、このモヤモヤの正体はSNS自社運用におけるKGIとKPIのズレにあります。
どれだけ戦略的に投稿をしても、KGI（最終目標）とKPI（中間指標）が
ずれていれば、成果はまったく見えなくなります。

SNS自社運用では、フォロワー数やエンゲージメント率に目が行きがちですが、
それが本当にKGIにつながっているのかを見直す必要があります。
なぜなら、数字を追う方向が間違っていると、
一生懸命やっても「目的地に着かない運用」になってしまうからです。

まず、KGI（Key Goal Indicator）は、SNS自社運用の最終的な成果を示す指標です。
簡単に言えば、「SNSで最終的に何を達成したいか」を数値で表したものです。

たとえば、

これらがKGIです。
つまり、KGIは「会社の経営目標」に直結する数字であり、
SNS自社運用のすべての活動はこのKGIを達成するためにあります。

もしKGIが明確でないまま運用を進めると、
「何をもって成功とするのか」が曖昧になり、
改善の方向性を見失ってしまいます。

次に、KPI（Key Performance Indicator）は、KGIを達成するための途中経過を示す数値です。
SNS自社運用では、日々の行動や改善の道しるべとして機能します。

たとえば、

これらはすべてKPIです。
つまり、KPIは「KGIを達成するための手段」であり、
KGIが「ゴール」だとすれば、KPIは「道筋」なのです。

しかし、ここで多くのSNS担当者がやりがちなのが、
KPIだけを追ってKGIを見失うこと。
たとえば「フォロワーを増やす」が目的化してしまうと、
「売上」や「応募数」といった本来のKGIに繋がらないケースが多発します。

SNS自社運用の現場では、KGIとKPIのズレが次のような形で現れます。

KGIが決まっていないままSNSを始めると、
KPIが単なる「数字遊び」になります。
結果として、方向性が定まらず、投稿の質もぶれてしまいます。

現場で追っているKPIが、実際にはKGIに寄与していないケース。
たとえば、「いいね数」を追っていても、
売上や応募にはつながらないこともあります。

経営層とSNS担当者の間でKGIの定義がずれていると、
「上はブランド目的」「現場はリード獲得」といった矛盾が起こります。
この状態では、SNS自社運用の方向性が一致しません。

では、どうすればKGIとKPIのズレをなくせるのでしょうか。
ネットマーケティングの専門家として、私は次の3ステップをおすすめします。

「SNSで何を達成すべきか」を、売上・採用・ブランディングなどの
会社全体の目標と紐づけて明確化します。

KPIを単体で決めず、「KPIが伸びたらKGIがどう動くのか」を
ロジックでつなげて設計します。
たとえば、「クリック率を2倍にする → サイト訪問数が増える → 問い合わせ増加」
といった具合です。

SNS自社運用では、アルゴリズムや市場変化によって
KPIの意味が変わることがあります。
定期的にKGIとの関係を見直すことで、常に正しい方向へ修正できます。

結局のところ、SNS自社運用で成功している企業は、
「なんとなく」ではなく「数字で戦略を語れる」チームです。
KGIを軸に、KPIで現場を動かす。
この構造ができている企業ほど、成果が継続します。

SNSの効果を正しく示すには、KGIとKPIを混同せず、
常に経営と現場をつなぐ視点で設計することが不可欠です。

SNS自社運用を成功に導く最大のポイントは、
KGIとKPIを明確に分け、正しく連動させることです。
KPIを動かすことで、KGIが達成できる。
その関係を明確に描ける企業こそ、
数字で語れるSNS運用を実現しています。

あなたのSNS自社運用も、
今一度KGIとKPIの関係を見直すところから始めてみてください。
きっと“頑張っても成果が見えない”という悩みが解消され、
数字で示せる成功に一歩近づくはずです。